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モンテッソーリ教育とは?

更新日:2022/05/31

モンテッソーリ教育がなんなのかよくわからないという人は結構多くいることだと思います。名前は聞いたことがある人が多いかもしれませんが、その内容については不明だったりしますね。

・モンテッソーリ教育について詳しく知りたい。

・具体的にどんな教育をしているのだろうか。

上記のように考える人に向けて、元教員である筆者の立場から記事を書いていきたいと思います。3分程度で簡単に読める内容となっていますのでぜひ見てみてくださいね。

モンテッソーリ教育について

基本的には、知的障がいを持った人に向けて行った教育が最初だとされています。モンテッソーリ教育を生み出した人の名前は「モンテッソーリ」という人で、子供がパンを拾う様子などから感覚刺激を生めることを見抜いて始まりました。

モンテッソーリ教育には、どれくらいの実績があるのか気になる人も多いでしょう。実際は歴史的な偉人と言われる人たちも多くモンテッソーリ教育を受けていますから、どれだけ素晴らしいものであるのかがわかるはずです。具体的な人物としては、アンネフランクやジェフ・べネスなどモンテッソーリ教育を受けた人は多くいます。

日本ではマイナーなように感じる教育方法かもしれません。しかし、今後さらに日本で広まってくる可能性もありますので、期待できる部分は大きいと言えるでしょう。

モンテッソーリ教育の目的

自主的に動いて、責任感を持った人を育てるのが、モンテッソーリ教育の大きな目的となています。「自主的に動くって難しいんじゃないの?」という感想を持つ人ももちろんいることでしょう。

日本では、親が子供に対して一方的に指示をする場面を見ることも多いと思いますので、自分で考えさせることには抵抗がある人も多いはずです。

子供に自由に考えさせることについては、子供が好き放題に行動してしまいそうで不安に感じる人もいることでしょう。

もちろん、そういった不安もあるかと思いますが、基本的には良いことだと言って構いません。

現在、学校教育などでも「主体的な学び」は重視されていて子供が自分で考えて動いていくことは必要なことだとされているからです。

まさにモンテッソーリ教育と近い部分だとも言えますね。かなり重視して良い教育方法だと考えられます。

モンテッソーリ教育の分野

では、具体的にモンテッソーリ教育ではどんな指導を行っているのでしょうか。

指導の内容について詳しく知ることができれば、モンテッソーリ教育への見方もかなり大きく変わると考えて良いはずです。

大きく分けて5つあります。順番に見ていくこととしましょう。

日常生活

一つは、「日常生活」という部分ですね。基本的には子供の発達段階に応じたものとなります。大人であれば当たり前のように体を動かすことが可能だと言って良いでしょう。しかし、子供にとっては自分の体を自分の思い通りに動かすことはかなり難しかったりします。苦戦するでしょうし、長い時間のトレーニングも必要になってくるはずです。

そこで必要になってくるのが日常生活の練習ですね。「模倣期」といった時期がありますから、この時期に合わせて動くことができるようにトレーニングを重ねていきます。

感覚教育

特に小学校1年生頃までの間には、子供の感覚器官が大きく成長していきます。感覚器官は生涯にわたって大事になってくる部分でもあるので、かなり重視しておく面だといっても過言ではないでしょう。その感覚器官についても、上記と同じよように発達段階に合わせてトレーニングを行っていくのです。

練習はもちろんですが、遊びもたくさん取り入れたものとなっています。

遊びというとネガティブなイメージを持つ人も多くいることでしょう。できれば勉強をした方が効率的にいろんなことを習得できると考える人ももちろんいるはずです。

しかし、遊びから得られるものはすごくたくさんあるのです。何気なく遊んでいるようで、学ぶことはとても多いです。

遊びながら勉強しているといっても過言ではないですね。感覚教育においては、この遊びの感覚が非常に重要です。

言語教育

子供の言語教育についても、しっかりと行っていきます。

特に日本においては、この言語教育についてはかなり弱い部分でもあったりしますね。学校で行われる全国学力学習状況調査では、言語の弱さが大きな課題となりました。A問題などの記号で答えるものは比較的多く答えられた人が多かったのですが、Bの記述問題などでは答えられなかった人がたくさんいました。

そのため、学校教育の中でも言語活動をしっかりと充実させることについては盛り込まれています。きちんと言語活動を行っていくことは教育において欠かせないことでもあるわけですね。

とはいえ、モンテッソーリ教育では言語活動はしっかりと入っています。

「話す・聞く・読む・書く」の4つの分野をバランスよく鍛えることができます。

算数教育

算数教育を受けるのは当たり前じゃないの?と感じる人も多いと思います。もちろん、算数や数学については学校の中でも教科として設定されているものですから当たり前のように感じることでしょう。それ自体は間違っていません。算数は非常に重要な教科です。

しかし、モンテッソーリ教育では発達段階を重視した教育を行っています。ただ闇雲に学ぶよりも、子供の発達段階に合わせて教育をした方が負担も少なくなるし、興味を持ってもらいやすくなる可能性が出てくるからです。「数の敏感期」といわれますが、この時期には子供が数字や量に大きな興味を持ち始めてきます。

モンテッソーリ教育では、実際に感覚を刺激しながら大きさなどを理解していきます。

文化教育

上記で言語や算数などの教育について中心に書いていきました。日本の学校でも主要科目の1つとして設定されていますから、非常に重要な教育方法であることは間違いないでしょう。しかし、言語や算数以外の教育についてもしっかりと学んでいくことが欠かせませんね。

モンテッソーリ教育では、地理や音楽、体育などさまざまなジャンルの内容についても細かく学習していくのが特徴です。

不足した学習などもなくなると考えられますので、非常にバランスも良いですし、質の高い学びができると考えて大丈夫ですね。

教具について

では、モンテッソーリ教育では実際にどんな教具を使って学習をしていくのでしょうか。

どんな教具を使って学習w進めていくかによっても子供の成長は大きく異なってくることが分かるはずです。

では、教具の特徴について詳しく見ていきましょう。

種類は多い

教具については、種類が多いに越したことがありません。たくさんの教具を使うことで子供がいろいろな力を幅広く身につけることができるようになってきます。バランスよくさまざまなスキルを身につけていくことは非常に重要なことであるのは言うまでもありません。

それに加えて、種類が多いと飽きないという特徴もあります。やはり同じ教具で遊び続けていれば子供にとっても嫌だと思いますし、そのうち学習を辞めてしまうことも考えられます。

そういった状況を判断すると、たくさんの教具が用意されているモンテッソーリ教育は非常に優秀であることがわかるはずです。

具体的にはシール貼りや紐通しなどがあります。これらの作業については、指先を細かく使うことがよく分かりますし、とても繊細な作業となっていますね。

実際のものを使用

また、教具については本物にこだわって使っているのもモンテッソーリ教育の大きな特徴の1つです。

たとえば、食器などを子供に使わせる場合、割れたら危険だと考える人も多くいるでしょう。子供のケガのリスクなどを考慮すると、プラスチックでできたような割れない素材の方が良いと感じることもあるかもしれません。もちろん、それ自体は全然間違ったことではありません。

ただ、プラスチックの食器だけを使っていても、大人になったらガラス製の割れる食器を使う機会は出てくるわけです。子供のうちに慎重に扱う習慣を身につけたり、落としたら割れるということを知っておくことは非常に重要な勉強となるわけです。

そういった意味でも、モンテッソーリ教育では本物を使うことをとても重要視しています。

施設について

基本的には、モンテッソーリ教育については世界中の多くの国で受けることが可能になっています。140カ国以上で展開されていることからもどれだけ大きなものであるのかが分かるはずです。

そして、モンテッソーリ教育が受けられる施設は「子どもの家」という名前になっています。もちろん、日本にも「子供の家」はあります。

年齢を問わず、子供が興味を持って取り組めるような仕組みとなっているので、効率的な学習をすることができます。

まとめ

モンテッソーリ教育については、日本ではまだまだマイナーな印象を受ける人もいることでしょう。

しかし、学校教育とリンクしている部分も多くありますのでおそらく安心して受けることができるでしょう。

興味のある人は、モンテッソーリ教育へのリサーチを進めていくのもありです。

     

執筆者:Strobolights