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【探究学習】社会人講話を活用する方法

更新日:2023/09/04

「社会人講話や地域人材などをうまく活用して、探究学習授業を行いたいけれど、どのように授業を組み立てようか悩んでいる」という先生はいませんか。せっかく時間やお金をかけて社会人講話を授業に取り入れても、生徒が受け身になってしまう等、うまくその時間を活用できないと悩んでしまいますよね。

この記事では、社会人講話を活用しながら、生徒が受け身にならず参加できる方法を3つご紹介!社会人講話をPBL授業の中に設定することで、生徒の学びが深まったり、やる気が高まったりするので、社会人講話の活用方法に悩んでいる方は参考にしてくださいね!

社会人講話を活用する方法①:パネルディスカッション

1つ目に紹介する探究学習授業で社会人講話を活用する方法は、「パネルディスカッション」を行うことです。

パネルディスカッションを行うことで、生徒たちは課題に対する専門家の意見をいろいろな角度で聞くことができます。講師一人の講話を長い時間聞いているよりも、さまざまな意見を聞ける環境なので、面白さを感じる生徒も多いでしょう。

パネリストとして3名以上の講師を呼ぶ必要があるので、人材を集めるのが大変というデメリットはありますが、地域人材の力を借りる等の方法もあります。

例えば、地域課題を扱う探究学習授業なら、その道の専門家を呼んでみたり、地域おこし協力隊の方に講話を依頼したりする方法があります。パネルディスカッションを実施する際は、生徒がタブレットを使用することで、より主体的に授業に取り組むことが可能。

例えば、ディスカッションを聞きながら、「クラスルーム」等のアプリを使用して、
・パネリストへの質問
・生徒の意見
などをチャット形式で共有することもできます。

「挙手をして直接質問をするのはハードルが高い」と感じる生徒が多いですが、タブレットからの参加だとハードルは下がります。さまざまな講師の考えを聞いたり、気軽に質問をしたりできる環境を整えることで、生徒たちも積極的に参加できる授業が実現します。

社会人講話を活用する方法②: YouTubeライブ風

2つ目にも、生徒が積極的に社会人講話に参加しやすい方法を紹介します。

その方法は、「YouTubeライブ風」の講話です。イメージは、YouTubeライブを行いながら、質問に答えるYouTuberです。

講師の方に、生徒が設定した課題について話してもらった後、生徒の質問に答えてもらう形式です。質問はさきほど紹介したパネルディスカッションの時と同様、「クラスルーム」等のアプリを使って共有。

講師が質問をピックアップして答えるのではなく、教員が講師の近くに待機し、質問を読み上げる形でも良いですね。

実際に、社会人の方に講話をしていただき、質疑応答の時間を設けても、緊張をして聞けない生徒が多いです。タブレット等を使って、文字で質問することで、緊張しやすい子や人前で話すのが苦手な生徒も参加しやすくなります。

日頃YouTubeを見ることが多く、YouTubeライブに参加している生徒も多いと予想されるため、質疑応答を楽しみながらも主体的に参加できるのではないでしょうか。

社会人講話を活用する方法③:ディベート形式

最後に紹介する授業で社会人講話を活用する方法は、「ディベート形式」で行うことです。ディベートには生徒が参加し、社会人講話の講師の方には話し合いのヒントや資料提供、判定をお願いするという形で実施します。社会人講話をディベート形式で活用する流れの例は次の通りです。

1:課題解決のヒントになる社会人講話を実施

2:講話で学んだことに加え、ディベートに向けて情報収集を行う

3:クラスごとにトーナメント形式でディベートを行う

4:講師(講話をお願いした方)を呼んで、クラスの代表生徒がテーマについてディベートを行う

5:参加者全員でジャッジする

6:講師にコメントをいただく

講話をお願いしたのち、生徒が情報収集やディベートを重ね、最終的な発表を見てもらうという形で実施することで、生徒たちは意欲を保ちながら学習に取り組めるでしょう。例えば、テーマとしては、

  • 若者離れが多い地域は今後発展するのか
  • 社会人は勉強をする必要があるのか
  • 将来の夢はひとつに絞るべきか

全員が同じテーマでディベートを行ってきたからこそ、
・最終ディベートのチームがどのような意見を持っているのか
・講師は自分たちのディベートを聞いてどのような感想をもつのか
などに関心を持ちながら、参加することができますね。

社会人講話を活用してより実践的な探究学習授業を

今回は、社会人講話をPBL授業で活用する方法を3つ紹介いたしました。

①パネルディスカッション形式
②YouTubeライブ形式
③ディベート形式

せっかく社会人を招いて講話をお願いするなら、生徒が主体的に参加でき、学びが多い時間にしたいですよね。

社会人講話は、探究学習授業ととても相性が良いです。より実践的な授業を計画するなら、社会人講話を活用する方法を検討してみてはいかがでしょうか。

今日紹介した3つの方法が、PBLの授業作りの役に少しでも立てば幸いです。

     

執筆者:Strobolights