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中高生がTOEICに挑戦する場合、何点取ると何に役立つ?

更新日:2021/10/27

昨今グローバル化が進む現代で英語力は大きな武器になります。また、英語の重要性は年々高まり、一昔前までは小学校での英語の授業はほとんどありませんでしたが、現在では図工や音楽と同様に英語の先生が専科で各小学校に在籍するようになり、2020年以降は学習指導要領で英語教育が必修化されました。中学校教育でも、これまでは全国共通の学力テストに筆記とリスニングがあったものの、そこにスピーキングテストも加わり、より一層英語教育に力を入れています。東京の高校に関してはそのスピーキングテストの結果を高校入試にもそのまま利用するとのことですから驚きです。

 

日本で行われている英語の試験の種類は英検やTOEIC、GTEC、TOEFL、IELTS、日商ビジネス英語など全部で9種類です。その中でも今回はTOEICを中心に、中高生が挑戦した場合のメリットと目安の点数について紹介していきます。※この記事ではTOEICにはListening & Reading Test とTOEICのテストとTOEIC Speaking & Writing Testsの2つがありますが、ここでは主に Listening & Reading Testを中心に話を進めます

 

英検ではなくTOEICをすすめる理由

現在、中学校や高校では英検の団体受験を行っている学校もあり、ある統一日の学校の放課後に受験することができるという手軽さがあります。なので実際、中学生や高校生ではTOEICよりも英検を受験する人が多いようです。実際、英検3級以上を取得していると高校入試で優遇される自治体があることや私立高校では「英検3級以上取得」で入学金免除としているような学校もあるため、現状はTOEICよりも英検の受験者が多いように感じます。

 

それに対して、TOEICに挑戦し、ある程度のスコアをとっていれば、大学入試や就活において大きな武器になり、将来に大きく役立ちます。また、最近ではTOEICの点数を高校入試の出願時の願書に記入することで、ある程度のスコアがあれば加算される場合もあるようです。英検は中学校で教えられる内容に+αで準2級までは対応できます。これは日常会話などが試験の内容の中心だからです。しかし、TOEICは日常会話に重きを置いた問題ではなく、「ビジネス英語」に重点を置いています。こういった点からも将来就職してから役立つ英語はTOEICの英語になるわけです。

 

要するに、「英検=高校入試(のみ)に有利」「TOEIC=大学入試、就活に有利」と思って下さい。高校入試に合格することが人生の最大目標なら英検で十分です。そうではなく、大学進学や就職を希望するなら、必ずと言っていいほどTOEICのスコアは重要になってきます。こういった理由から、英検よりもTOEICをおススメします。

 

中学生がTOEICで目指すべきは500点!?受験するメリットと目標スコア

就職や大学入試に有利な試験なら、中学生は受けるメリットはないのではないかと思う人もいるかもしれませんが、それは間違いです。中学生もTOEICの勉強をするメリットはあります。TOEICは既述したように学校で教えられる英語とは違って、「ビジネス英語」です。TOEICの試験で好スコアを取るためには、その傾向を理解し、慣れる必要があります。中学生の時からTOEICの形式に慣れておくことが何よりも大きな意味を持ち、これこそがメリットなのです。

 

では、目安のスコアですが、仮にすべての中学生が受けた場合の平均点は200点~300点と言われています。990点満点なので30%ほどの正答率になります。しかしこれではあまり大きな意味を成しません。中学生に目指してほしいスコアはずばり「500点」です。これは大体ですが英検の級に直すと準2級ほどのレベルで、高校卒業時の英語力と言われています。ちなみに企業でもTOEIC600点以上が必要としている会社もあるので500点を中学生の時点で達成していれば大きなメリットになるでしょう。

高校生がTOEICで目指すべきは700点!?受験するメリットと目標スコア

中学生に比べてより受験するメリットがあるのが高校生です。特に大学入試においては推薦入試、AO入試、国公立大学の2次試験、私立大学の一般入試など、ほとんどすべての入試体系で優遇・加算されます。それぞれどのような基準スコアで、どのような加算や優遇があるかは大学によって変わるので一度自身で見てみることをおススメします。また、中には今回触れているListening & Reading Test(TOEIC L&R)の試験だけではなく、TOEIC Speaking & Writing Tests(TOEIC S&W)というSpeakingとWritingの試験(200点満点)の試験結果も必要な場合もありますので、ご注意ください。→TOEIC® Program 大学の入学試験における活用状況-2020年度-

 

また、医学部を受験する、外国語大学や外国語学部に進学したいなど、より高い難易度の大学や英語を使う大学、学部を受験する場合、受験資格にTOEIC○点以上という規定がある場合があります。それだけTOEICの重要性をどの大学も感じているのです。とはいうものの、高校2年生になるまでは自分がどの大学に行くかどうかはまだあやふやな状態だと思います。そんな中で、TOEICの勉強をするときに目標にするスコアの目安を紹介します。目標スコアはずばり「700点」です。英検でいえば2級の難易度です。実際、600点以上で履歴書や願書には記入可能の目安になりますが、700点あれば、ある程度の大学の基準スコアを越える事ができます。

 

学部にも大きく影響されますが、MARCHや関関同立でもこのレベルの基準スコアを設けている学部や入試制度ですので、それ以下のレベルの大学であれば中には「500点」で加算点があるような大学もあります。逆に医学部や国際関係の学部などになると700点では足りず、750点から800点が必要な場合もあります。ただ、800点程度取れれば、入試の一科目免除や一次試験免除といったところもあるので、TOEICのスコアは高ければ高いほど良いですし、スコアを持っていれば非常に大きなメリットになります。そしてなんといっても、大学入学の段階でTOEICのスコアが700点以上あれば、就活にも大きなメリットになります。現在、有名企業のほとんどではTOEICの点数を重要視しています。

 

中には、外資系企業だと何点以上ないとエントリーできないといったような会社もあります。ではその目安はいったい何点なのかというとずばり「700点」です。大学入試の時の点数と同じです。もちろん、高いスコアを出すことに越したことはありません。しかし、700点でも十分基準をクリアできます。こういった部分からもTOEICは受験しておきたいですね。

 

結局、何点取ったら何に役立つのか

TOEICのスコアを何点取れば何に役立つかをまとめます。

 

~499点・・・最初の目標
500点・・・高校入試、一部大学入試、就職活動(一部中小企業)
600点・・・就職活動(一般的な企業、部署)
700点・・・大学入試、就職活動(大企業・英語を用いる部署・海外赴任)
800点・・・大学入試の試験一部免除
850点・・・通訳としての仕事が可能

 

といったような目安です。特にTOEICでは一つの壁が730点と言われているので、730点を越えれば、高スコア保持者と思って構わないでしょう。TOEICは年齢制限はありませんので、何歳でも高スコアが目指せます。ちなみにですが、2021年に開催された東京オリンピックの通訳のボランティアのTOEICの基準は830点以上と高いスコアでしたが、国際マラソンやその他の国際イベントの通訳の基準では730点以上と基準が下がっている場合もあるので興味がある人はチェックしてみてください。

・参考:English Innovations

中高生はTOEICに挑戦するべき

大学生になる前の早い段階からTOEICに挑戦することは大学入試や将来自分のつきたい仕事につくうえで大きなメリットになります。また、今後さらにTOEICのスコアは就職活動でも重要視されるようになることは間違いありません。その中で中学生なら「500点」を目標にし、高校生では「700点」を目標にすることをおススメします。そして結果的にそれらを達成することで、そのスコアは高校入試、大学入試、就職に至るまでの強みになり、グローバル化した社会で活躍できる人間になる事ができるでしょう。

TOEICは1年間で10回の試験日が設けられており、頻繁に試験のチャンスがあります。また、TOEICは対策すればするほどスコアが獲れる対策可能なテストですので、時間がある中高生のうちから挑戦してみてはいかがでしょうか。

     

執筆者:キャリア教育ラボ編集部